ジムノペディに乱れるネタバレと感想

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日活製作による現代版ロマンポルノ。日本を代表する人気監督が同じ条件の下で撮影した官能映画の一本で、その出来にがっかりさせられること間違いなしです。27点(100点満点)

ジムノペディに乱れるのあらすじ

1週間―。映画監督の古谷は、肌のぬくもりを求めて女たちの隙間を彷徨っていた。仕事、名声、そして愛 …全てを失った男が、辿り着いた先に見つけたものとはー?

NIKKATSUより

ジムノペディに乱れるの感想

「世界の中心で愛を叫ぶ」や「リバーズエッジ」の行定勲監督が挑戦した官能映画。「アンチポルノ」、「牝猫たち」、「風に濡れた女」、「ホワイトリリー」と並ぶロマンポルノ・リブート・プロジェクトの作品で、エロスどころか失笑ものの低品質作品です。

ロマンポルノ・リブート・プロジェクトとは、5人の監督が製作期間1週間、10分に一回の濡れ場、製作費一律、完全オリジナル作品、ロマンポルノ初挑戦という条件の下で作った映画のことです。

物語は、中年の売れない映画監督の男が病院で昏睡状態にある嫁を余所に、その寂しさを埋めるかのように1週間毎日色んなを女たちをとっかえひっかえする話で、現実感もなければエロティックさもありません。

主人公の男は金も名声もなく、でも一部の映画関係者、特に女たちからものすごい評価を受けていて、彼の前では若い女たちは時と場所を問わず自分から服を脱いでいく、といった異次元の世界のストーリーになっていました。

ユダ」でもそうでしたが、そもそも官能的な映画にお笑い芸人を起用している時点で失敗することは目に見えていますよね。それは板尾創路が主人公だからという問題ではありません。

その芸人が面白ければ面白いほど、ベッドシーンは滑稽になり、笑えてきてエロくなくなるのがなんで分からないんでしょうか。

それもあろうことか行定勲監督は板尾創路扮する古谷を二枚目でクールな男として描いていて、めっちゃ格好つけてるんですよ。

ジムノペディに乱れる

「格好いい」の表現がまたベタで、しかめっ面してタバコを吸って、もの思いにふけるっていうね。セックスの最中でも常に無表情で、ロシア人の殺し屋かよって思いました。あのセンスのなさは「世界の中心で愛を叫ぶ」に十分通じるものがあります。

肝心のベッドシーンもアイデアに欠け、それぞれの状況が安っぽかったですねえ。突然外でやろうとしたはずなのに、”たまたま”マットレスがそこに敷いてあったり、なぜか脈略もなくいきなり病院の看護婦とやりだしたかと思ったら、挿入中に「こら、離れなさい!」ってお医者さんたちに怒られたり、完全にコントじゃないですか。

唯一の見所はNHKドラマ「真田丸」にも出演した岡村いずみの濡れ場ぐらいでしょうか。シリコンかと思うぐらい張りのある胸をしていて、あの胸のためにお金を払って見るかどうかが、この映画の最大の論点となりそうです。